生態

体長は1.3m、体重は15kgに成長します。北海道より南日本までの沿岸寄りに広く分布している魚で、たえず餌を求めて回遊しています。
冬、北から南へ下ってくる親ぶりが寒ぶりとよばれるもので、寒ぶりは春の産卵にそなえて餌を多く食べているため脂がのっています。

呼び名

ぶりの呼び名はじつにさまざまです。関東では、15センチくらいまでを「わかし」、40センチ前後のものを「いなだ」、60センチ前後のものを「わらさ」、70~80センチ以上の成魚を「ぶり」と呼んでいます。また、大きさによらず、養殖ものを「はまち」と呼んで、天然ものと区別することもあります。
関西では、小さい順に「わかな」→「つばす」→「はまち」→「めじろ」→「ぶり」と呼ぶことが多いようです。
そのほか、地方によって特有の呼び名がありますが、いちばん大きいものを「ぶり」ということだけは共通です。

特徴

筋肉の脂質の構成脂肪酸にはIPA(EPA)、DHAが多く血合肉にはタンパク質、ビタミン、ミネラルが多く含まれています。うま味の主成分はイノシン酸で、うま味を左右している要因として、イノシン酸、アミノ酸の他に脂質の量もあげられ、寒ぶりの脂質含有量は20%以上もあります。

見分け方

天然ぶりは頭が小さく、胴が丸くスマートです。新鮮なものは腹部が銀色に輝いており、切り身は血合肉の鮮明なのがよいとされています。天然ものは背のほうの赤みが強く、養殖物は白色が強いです。




















※参考文献
・「旬の食材 冬の魚」講談社
・「新◆櫻井 総合食品事典」同文書院
・「食と健康に役立つ魚雑学事典」丸善株式会社
・「長崎の魚辞典」長崎魚市株式会社HP
・「漁業・養殖業生産統計」平成23年政府統計の総合窓口HP

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